麻酔科とは
一般に麻酔科とは、病院における手術などに際して行う全身麻酔や局部麻酔はもちろん、手術中における患者さまの容態管理や手術後の意識回復などにまつわるケアなどの役目を担っています。
当クリニックの麻酔科は、日本麻酔科学会 専門医を持つ医師が麻酔科で培ってきた知識や経験を応用し、痛みに関する専門的な治療を行っています。
主に当クリニックでは、神経ブロック療法や薬物療法を用いた痛みの治療を行います。
痛みの治療について
神経ブロック療法
神経ブロック療法は、痛みを神経から脳へと伝達する経路を遮断することで痛みを除去していく治療法です。具体的には、痛みを起こした神経の近くに注射で局所麻酔薬などを注入していきます。
局所麻酔薬は一時的に痛みの伝達をブロックさせるとともに血行を促進させ、局所の炎症物質も洗い流します。これによって痛みが和らぐようになり、痛みによって動かしにくかった部位も動かしやすくなるなどの効果を期待できます。
薬物療法
注射によって直接的に薬を注入する神経ブロック療法に対して、経口薬による治療を行います。主に消炎鎮痛薬を用いるほか、鎮痛薬ではありませんが、抗うつ薬・抗不安薬・抗けいれん薬・抗不整脈薬などを組み合わせることで、つらい痛みを和らげていくようにします。
なお抗うつ薬等は、鎮痛作用を発揮する薬剤で、これらは鎮う補助薬と呼ばれています。
また慢性疼痛でお悩みの場合は、上記の薬物を使用するだけでは効い目が弱い場合もあるので、漢方薬を併用することもあります。
漢方薬には気(き:生命エネルギー)、血(けつ:血液)、水(すい:血液以外の体液)の流れを改善するという効果があるので、他の薬剤では対応し切れなかった痛みの原因を取り除く作用を期待できます。